目次
はじめに
BtoBサイトを一から作成する機会があり、サイトアクセスからリード獲得、そして最終的なコンバージョン(アポイント獲得・本サービス利用)までの引き上げ動線について、個人的な見解を整理しました。
この記事では、BtoBサイトの構造と戦略について詳しく解説していきます。
BtoBサイトの基本構成要素
サイト内コンテンツの分類
BtoBサイトのコンテンツは、大きく以下の3つに分類できます。
- なし(作り込んでいない)
- 意外にも、Webサイトをあまり作り込んでいない企業も存在します。
- 記事
- いわゆるSEO対策された記事を指します。
- 充実したサービスページ・会社情報など
- 企業のサービス、実績、特徴などを詳細に説明するページが豊富に用意されているコンテンツです。
コンバージョンポイントの種類
BtoBサイトにおける主なコンバージョンポイントは以下の通りです。
- お問い合わせ
- サービスに興味を持った顧客からの直接的な問い合わせです。
- フック無料相談
- サービスの関連領域に関する悩みをWebミーティングなどで無料相談し、ニーズがあればサービスを提案します。
- 無料体験(お試し)
- SaaSなどでよく見られる、期間限定または機能制限付きの無料トライアルです。
- 会社・サービス案内資料
- 会社や特定のサービスについて詳細に記載された資料です。
- ホワイトペーパー
- サービスの関連領域に関する有益な情報を提供する資料です。
- セミナー
- オンラインまたはオフラインで開催される情報提供型のイベントです。
- メルマガ登録
- 定期的に情報を提供するメールマガジンの購読申し込みです。
これらのコンバージョンポイントは、最終的な本筋コンバージョン(アポイント獲得・本サービス利用)への引き上げを目的としています。
BtoBサイトの3つの戦略パターン
①最小限のコンテンツ×お問い合わせ
特徴
- 記事やサービス説明ページからの動線が少なく、お問い合わせのみを設置
- Webマーケティングに力を入れていない大手企業や業界リーダーに多い
- オフラインチャネルが強く、Web以外からの顧客獲得が主
メリット
- Web以外のチャネルが強い
- 広い認知や独自のチャネル・手法を確立している場合がある
デメリット
- Webからの流入が見込めない
②SEO記事×リード獲得コンテンツ
特徴
- SEO対策された記事で流入を確保
- ホワイトペーパー、セミナー、お試しなどをコンバージョンポイントとする
- リード獲得後はインサイドセールスやメルマガでアプローチ
メリット
- リソースがあれば再現性高くリード数と引き上げ数を確保できる
デメリット
- リードから引き上げる際に追加リソースが必要(インサイドセールス、メルマガなど)
例えば以下のようなサイト
③充実したコンテンツ×自然なお問い合わせ
特徴
- サイト内の自社サービスやお悩みに対するアンサーの作りが丁寧
- サイト巡回で必要な情報が入手でき、お問い合わせの準備ができる
- 記事または指名検索からの流入後、サイト巡回を経てお問い合わせに至る
メリット
- インサイドセールス不要で、自然にお問い合わせが来る動線が構築される
デメリット
- 作り上げるのに時間とリソースがかかる
例えば以下のようなサイト
理想的なBtoBサイト戦略の提案
私見では、②のSEO記事×リード獲得コンテンツの基本機能を備えた上で、③の充実したコンテンツ×自然なお問い合わせを目指すのが理想的だと考えています。
重要ポイント
- サービスページの充実
- コラム記事を含めた全体的な動線設計
- サイト回遊だけでサービスの周辺領域が理解できる構成
- 自社サービスの詳細まで把握できる情報提供
- 会社案内資料まで閲覧してもらえる整理された情報開示
これらのポイントを押さえることで、潜在顧客がサイトを訪れてから自然とお問い合わせに至るまでの流れを作り出すことができます。
まとめ
BtoBサイトの構造と戦略は、企業の規模や業界、ターゲット顧客によって最適なアプローチが異なります。しかし、充実したコンテンツと自然な引き上げ動線を構築することで、より効果的なリード獲得とコンバージョンにつながる可能性が高まります。
現在、新しいサイト作成に取り組んでいるところですので、機会があれば成果を含めた進捗報告をさせていただければと思います。
BtoBサイトの戦略立案やコンテンツ制作に取り組む皆さまにとって、この記事が参考になれば幸いです。